膝痛といっても、痛みの出方はひとつではありません
「膝が痛い」といっても、その出方は人によって違います。
歩くと痛い。
椅子から立ち上がると痛い。
しゃがむと痛い。
階段を上ると痛い。
長く歩いたあとに痛い。
そして、階段を降りるときに痛むという人もいます。
同じ「膝痛」でも、どんな動作で痛みが出るかによって、身体の使われ方は変わります。
だからMOTIONAでは、膝痛をひとまとめには考えません。
今回は、いろいろある膝痛の中から、**「階段を降りるときに痛む膝痛」**に絞って考えます。
階段を降りる動きには、たくさんの要素が関わっている
階段を降りるときは、片脚で身体を支えながら、膝を曲げ、次の段へ少しずつ体重を移していきます。
そのときに動いているのは膝だけではありません。
股関節の動き。
足首の曲がりやすさ。
足裏の接地。
身体の傾き。
左右への体重移動。
こうしたものが同時に働いて、ひとつの「階段を降りる」という動作になります。
そして、その「階段を降りる」という動作で痛みが出る場合、MOTIONAがまず最初に確認するのは下腿です。
なぜ、膝が痛いのに下腿を見るのか
階段を降りるとき、身体は一段ずつ下へ移動していきます。
そのとき、支持している脚では膝が曲がるだけではありません。
足を床につけたまま、下腿が前へ進み、足首が曲がりながら、身体を下へ運んでいきます。
この動きがスムーズに出ていれば、身体は一段下へ自然に移動できます。
ところが、下腿の筋組織が硬くなっていたり、組織同士の滑走が悪くなっていたりすると、下腿が前へ進みにくくなります。
すると、身体を下げるために必要な動きが足りなくなります。
その不足分を補いやすいのが、膝です。
つまり、膝が痛いから膝に問題があるとは限らず、下腿が十分に動いていないために膝が余計な仕事を引き受けていることがあります。
下り階段は、下腿の動きの悪さが表に出やすい
普段歩いているだけなら、それほど問題を感じないこともあります。
下腿が少し硬くても、平地では何となく歩けてしまいます。
ところが階段を降りるときは違います。
身体を下へ運ぶために、足首をしっかり使い、下腿を前へ進める必要があります。
この動きが必要になるからこそ、普段は目立たなかった下腿の動きにくさが、下り階段という場面で膝痛として現れやすいのです。
だから、「歩くのはまだ大丈夫なのに、階段を降りると痛い」という訴えは、MOTIONAにとって大事なヒントになります。
ふくらはぎが痛くなくても、下腿に問題があることはあります
ここは、少し意外に感じるかもしれません。
下腿に問題があるなら、ふくらはぎも痛いのではないか。
そう思う人もいるでしょう。
でも、必ずしもそうではありません。
下腿の筋肉自体に痛みがなくても、組織の滑走が悪くなり、動きが出にくくなっていることはあります。
本人が感じているのはあくまで膝の痛み。
けれど、身体を動かしてみると、
- 足首が曲がりにくい
- 下腿が前へ進みにくい
- 片脚で身体を下げにくい
- 膝にばかり負担が集まる
という状態が出ていることがあります。
MOTIONAでは、こうした「痛い場所」と「動きにくい場所」の違いも見ています。
MOTIONAでは、下腿の滑走を整えていきます
MOTIONAで用いるMyo Gliding Method/筋滑走法では、筋肉を単に押すのではなく、筋組織同士がどれだけ滑らかに動けているかを確認します。
下腿には、多くの筋肉が重なり合うように存在しています。
それぞれが滑らかに動けば、足首も動きやすくなり、下腿も自然に前へ進みやすくなります。
反対に、組織同士の滑走が悪くなると、下腿全体がひとつの塊のように動きにくくなります。
そこで施術では、下腿の状態を確認しながら、動きを妨げている部分に働きかけていきます。
目指すのは、膝に余計な負担をかけなくても、身体を自然に一段下へ運べる状態です。
下腿が動くと、膝の感じが変わることがあります
下腿への施術を行ったあと、もう一度、階段を降りるような動きを確認します。
すると、
「膝が前より曲げやすい」
「身体を下へ下ろしやすい」
「膝に乗っていた感じが軽い」
「さっきより怖さが少ない」
と感じることがあります。
膝そのものを施術したのではありません。
下腿が動きやすくなったことで、膝が引き受けていた負担が減ったと考えられるからです。
MOTIONAでは、痛い場所はもちろん、その痛みが出る動作をヒントに、構造連鎖関係にある部位にも着目します。
「階段を降りると痛い」という情報には意味があります
膝が痛い。
それだけでは、まだ情報が足りません。
でも、「階段を降りるときに痛い」まで分かると、身体の状態を考えるヒントが増えます。
下り階段では、下腿が前へ進み、足首が曲がりながら身体を下へ運びます。
だからMOTIONAでは、このタイプの膝痛では膝だけではなく下腿を見る。
それは、膝に負担を集めている背景を見たいからです。
階段を降りるたびに膝が気になる方は、一度、膝だけではなく下腿の動きにも目を向けてみてください。
もちろん、確認した結果、問題の中心が下腿ではないこともあります。
でも、それで終わりではありません。むしろ、そこからがその人の身体に合わせた施術の始まりです。
階段を降りるときに、どこで動きが途切れているのか。
どこが代わりに負担を引き受けているのか。
どこを変えると、膝の感じが変わるのか。
MOTIONAでは、そうした反応を確かめながら、その人に必要な施術を組み立てていきます。